Japan SharePoint Group 勉強会#25

今日、2017年2月11日に、Japan SharePoint Group 勉強会#25 でセッション担当させていただきました。

私は 「Excel + SharePoint」 というタイトルで、Excel Online や Excel Services といった Excel 関連の SharePoint 機能について、基本の使い方・使いどころ・機能差をお話させていただきました。 スライド UP します。
クリックでスライド開きます

勉強会で登壇させていただくのは久しぶりだったのですが、ユーザーの立場の方から管理、IT Pro、開発者とさまざまな立場の SharePoint ユーザーが70名近く!も参加されており、有意義な時間をすごさせていただきました。
また参加したいです!
主催、事務局のみなさま、参加いただいた皆様、ありがとうございました。

 

Office 365 と Azure RMS (IRM、共有アプリケーション)

1/30 (土) の Japan SharePoint Group 勉強会でお話しさせていただいた内容およびふれられなかったことも含めて Office 365 での IRM 機能と共有アプリケーションについてまとめました。長いです。。

1.Office 365 と  Azure RMS 概要

クラウド サービスの普及により、外出先や自宅からインターネット経由で社内データにアクセスでき、機密を含む情報を扱うことが多くなってきている今、情報セキュリティの強化を求められることがより当たり前になってきています。クラウドサービスを利用している場合には特に、ファイアウォールによる制御やアクセス権による制御、メールの暗号化やログ監査等を行うだけでは十分ではないことが多くなり、「情報が外にでてから」 にもカバーが必要といえます。

IRM (Information Rignts Management) 機能は、Office ファイルやメールに対して使用制限をかけられるコンテンツ保護機能です。IRM で保護された Office ファイルは暗号化され、ファイルに対する権限を持つユーザーしか開けないのは当然ですし、それに加えて印刷やコピー等の操作に関して制御が可能です。また IRM保護が適用されたメールは、受信者の転送や保存、印刷等の操作に制御がかけられます。

オンプレ環境で利用するためには Rights Managenet Server を構築し、それを Active Directory や Exchange Server、SharePoint Server と統合するためのセットアップが必要です。Office 365 では Azure RMS がクラウド側で Exchage Online、SharePoint Online と統合されているため、Office 365 ユーザーであれば簡単な設定のみで IRM 機能を使い始められます

※ サポートされる Office は Office 365 (Azure RMS) では 2010 以降です。
オンプレの場合 2007 以降、また一部 Rights Management Server の場合と Azure RMS の場合で機能差があります。
参考 https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/jj739831.aspx

さて Office 365 と統合されている Azure AD や Azure RMS について少しふれておきたいと思いますが、Office 365 とからんで目にする機会が多くなってきたこれらについて、「なにができるのか」 「またライセンス的な部分がいまいちよくわからない」 という方も多いのではないでしょうか? まずはそのあたりを簡単にだけふれておきます。

■ Office 365 と Azure AD

Azure Active Directory (Azure AD) は Microsoft のクラウド製品のひとつである Enterprise Mobility Suite とよばれるラインナップに含まれるユーザー ID 管理機能です。

Office 365 は認証プロバイダーとして Azure AD を利用しています。Azure AD は Free、Basic、Premium と3つラインナップがあり、Office 365 を利用している場合、Azure AD の Free を自動的に使っていることになります。また Azure AD Free には本来含まれていない多要素認証やパスワード リセット機能、ログオン画面のブランディング機能は Office 365 では利用可能です。 Premium に含まれている機能を利用したい場合、別途ライセンスを購入することでアップグレードも可能です。

■ Office 365 と Azure RMS

Azure RMS (Azure Rights Management Service) はクラウド上での IRM 機能を提供するもので、Office 365 は既定で Azure RMS と連携しています。Office 365 の E3 と E5 では標準でライセンスが含まれています。(その他のエディションでは別途 Azure Rights Management を追加して IRM 機能を利用することも可能です)

※ 参考 https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dn655136.aspx#BKMK_SupportedSubscriptions

<Office 365 E3 の場合>
IRM_1

<Office 365 E1 の場合>
IRM_2

<別途追加も可能>
IRM_3

※ Office 365 には、Azure AD や Azure RMS、あとここではふれてませんが Microsoft Intune 機能をベースで利用しており、Office 365 のエディションによって差はありますが、Office 365 ライセンスに含まれています。
Azure AD (Premium) と Microsoft Intune、Azure Rights Management の3つのメイン機能とその他機能を合わせて Enterprise Mobility Suite とされています。ご興味ある方はこちらを参考にください。
https://www.microsoft.com/ja-jp/server-cloud/products-Enterprise-Mobility-Suite.aspx

■ Office 365 での IRM 機能

Office 365 では SharePoint Online や Exchange Online と連携した IRM 機能が利用できます。

SharePoint Online では、ライブラリ内ファイルやリストの添付ファイルに対して、ダウンロード後に制御を行ってくれる機能として利用できます。ファイルが開けるプログラムが制限されるとともに、閲覧ユーザーに対する操作制御が可能です。例えば、ファイルのコピーや印刷、スクリーンショットによる画面コピー等を制限があげられ、そもそもそのファイルが開けるかどうかは、もちろんアクセス権で制御がされていますが、ファイルがダウンロードされた後の持ち出しリスクやファイルを閲覧する適切な権限レベルを持たないユーザーへ転送しまうことなどを防げます。SharePoint ではコンテンツ格納の単位であるリストやライブラリに対し IRM のルール設定を行えます。個々のファイルごとに IRM 設定を行うことなく、そこに保存したファイルたちに対して一貫した IRM 設定を適用できます。

Exchange Online では、メール メッセージや添付ファイルに対して転送や印刷、コピーに対する制御が行えます。利用ユーザーがメールに対してポリシーテンプレートを適用することで、IRM 制御をかけられます。また管理者がトランスポート保護ルールを利用し、自動的に適用させる設定も行えます。

2.Office 365 で IRM を利用するための事前設定

① テナントで Rights Management の有効化

1.Office 365 管理センターで、[サービス設定] – [アクセス権管理]をクリックします。
2.[管理を行う] をクリックします。
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3.[アクティブ化] をクリックします。
IRM_5
4.再度確認画面が表示されるので、[アクティブ化] をクリックします。
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5.少し待ちます。
IRM_7
6.アクティブ化完了
IRM_8 

② SharePoint Online での有効化

1.SharePoint Online 管理センターを開きます。[設定] をクリックします。
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2.[Information Rights Management (IRM)] で、[構成で指定した IRM サービスを使う] を選択し、
[IRM 設定の更新] をクリックします。
IRM_10

③ Exchange Online での有効化

PowerShell での有効化作業が必要です。Windows PowerShell を管理者として起動し、次のコマンドを実行します。

<資格情報が実行後求められるため、Office 365 管理者のユーザー名、パスワードを入れてください>
$Cred = Get-Credential
<Exchange Online に接続>
$Session = New-PSSession -ConfigurationName Microsoft.Exchange -ConnectionUri https://ps.outlook.com/powershell/ -Credential $Cred -Authentication Basic –AllowRedirection
Import-PSSession $Session

<アジア地域の場合、Azure RMS テナントキーの場所を指定 (日本もこれ)>
Set-IRMConfiguration –RMSOnlineKeySharingLocation https://sp-rms.ap.aadrm.com/TenantManagement/ServicePartner.svc

Import-RMSTrustedPublishingDomain -RMSOnline -name “RMS Online”

<Exchange Online で IRM 機能を有効に設定>
Set-IRMConfiguration -InternalLicensingEnabled $true
<オプション: 行った構成に対するテスト>
Test-IRMConfiguration –RMSOnline

<切断>
Remove-PSSession $Session

Test-IRMConfiguration –RMSOnline 実行後、こんな内容が確認できれば OK です。
IRM_11

3.ライブラリでの IRM 機能

■ ライブラリでの IRM 設定

1.設定対象のライブラリを開きます。
2.[ライブラリ] タブ – [ライブラリの設定] を開きます。
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3.ライブラリ設定画面で [Information Rights Management] をクリックします。
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4.設定画面で、必要な設定を行います。
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● [ダウンロード時にこのライブラリの権限を制限する] : オンに
● [アクセス許可のポリシー タイトル]、[アクセス許可ポリシーの説明]
ファイルを開いた際に表示される内容です。わかりやすい内容がよいかと。
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■ IRM 設定を行った際の基本の挙動

    ※ オプション設定を行っていない場合

フル コントロール 権限   投稿 権限 閲覧 権限
・ Office Online で編集できない※ アクセス権変更可能 ・ Office Online で編集できない
・ 印刷できない
※ コピーしたファイルに対しても同様の IRM 制御がかかる
・ Office Online で編集できない
・ 印刷できない
・ 名前付けて保存できない
・ PrintScreen 使えない
・ コピーできない  

● ファイルのプレビューはできなくなる (Office Online を利用したやつ)
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● Office Online での編集ができなくなる
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● Office ファイル (Excel、PowerPoint、Word、Visio のみ、InfoPath)、PDF が対象であり、それ以外のファイルには適用されない。IRM に対応していないファイルをライブラリに保存できないようにするオプション設定は可能
<IRM に対応していないファイルを保存できないように設定した場合のアップロード操作後>
IRM_18
● IRM 保護がかかったファイルを開くことができるアプリケーション
・ Office 2010 以降 (Excel、Word、PowerPoint)
・ Visio 2016
・ PDF (最新の FoxIt が必要)
<FoxIt がない環境で IRM 保護された PDF ファイルを開いた場合>
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■ ライブラリでの IRM その他オプション設定

● [IRM をサポートしないドキュメントのアップロードをユーザーに許可しない]
IRM に対応していないファイルをアップロードできなくなる
(設定前に保存されていたファイルはそのままライブラリに保存された状態。IRM 制御がかならないだけ)

● [このライブラリに対するアクセス許可の制限を解除する日]

● [このドキュメント ライブラリではドキュメントをブラウザーで開かないようにする]
Office Online が利用できなくなる
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● [ドキュメントのアクセス権を構成]
閲覧ユーザーに対する制御をゆるめることが可能
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4.メールでの IRM 機能

■ ユーザーによる IRM テンプレートの設定

Exchange Online で IRM が利用できるよう設定されていると、ユーザーがメールを送信する際に IRM テンプレートを利用できるようになります。 Outlook でメール作成時に [ファイル] メニューより [アクセス権の設定] をクリックし IRM テンプレートを選択して適用可能です。
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■ トランスポート ルールによる適用

Exchange Online でトランスポート保護ルールにより、特定の条件の場合に自動的に IRM 保護をメールにかけるよう設定も行えます。

1.Exchange Online 管理センターで [メール フロー] をクリックします。
2.[+] – [メッセージに権利保護を適用する] をクリックします。
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3.ルールに名前を付け、適用条件を指定、実行する処理で RMS テンプレートを選択し、[保存] します。
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■ IRM テンプレートのカスタム作成

Azure ポータルより IRM テンプレートのカスタム作成も可能です。

1.Office 365 管理センターで、[サービス設定] – [アクセス権管理]をクリックします。
2.[管理を行う] をクリックします。
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3.[高度な機能] をクリックします。
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4.Azure Portal が開きます。(サインインが必要な場合は、Office 365 管理者アカウントでサインイン)
5.組織名をクリックします。
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6.いったんもどります。
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7.[Rights Management] をクリックし、さらに組織名をクリックします。
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8.[新しい権利ポリシー テンプレートを作成する] をクリックします。
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9. 言語、名前、説明を入力し、保存します。
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10. [権限ポリシー テンプレートの管理] をクリックします。

11. 先ほど作成したポリシー テンプレートをクリックして開き、ユーザーやグループ権限に対する設定を行います。
設定後、[発行] を選択し [保存] します。
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12. Exchange Online のポリシー テンプレートを更新するには PowerShell を実行します。
Windows PowerShell を管理者として起動し、次のコマンドを実行します

<資格情報が実行後求められるため、Office 365 管理者のユーザー名、パスワードを入れてください>
$Cred = Get-Credential
<Exchange Online に接続>
$Session = New-PSSession -ConfigurationName Microsoft.Exchange -ConnectionUri https://ps.outlook.com/powershell/ -Credential $Cred -Authentication Basic –AllowRedirection
Import-PSSession $Session

<テンプレートの再インポート>
Import-RMSTrustedPublishingDomain -Name “RMS Online – 1” -RefreshTemplates -RMSOnline

<切断>
Remove-PSSession $Session

  <追加された結果>
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5.RMS 共有アプリケーション

Azure RMS により提供される 「RMS 共有アプリケーション」 を利用することで、さらにこんなことも可能です。

  ● 組織外のユーザーにメールでファイルを送信し、メールの受信者のみがファイルを表示可能としたい
保存や編集、印刷、転送を不可能にしたい
● スマホでメールを確認することが多い人に、保護されたファイルを送信したい
● IRM でサポートされていない Office や PDF 以外のファイルを保護したい
● どこで誰がファイルを開いたか追跡したい
● 必要に応じてあとからアクセス権を取り消したい

■ RMS 共有アプリケーションを利用するためには?

① Rights Management サブスクリプションがある
② RMS 共有アプリケーションを利用する PC やモバイルデバイスにインストールされている
・ 下記よりダウンロード可能 (Windows 用、MacOS 用、Windows Phone 用、iOS 用、Android 用があり)
  https://portal.aadrm.com/home/download
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・ 共有アプリケーションは無償。スクリプトによる展開も可能
参考 https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dn339003(v=ws.10).aspx

■ 利用例① メールで外部のユーザーにファイル添付

> メール送信者

1.Outlook でメールを作成し、ファイルを添付します。
●  共有アプリケーションはファイルに対する保護を行うものなので、添付ファイルは必要です。
また複数添付ファイルはサポートしていないようです
● 宛先ユーザーが別組織 (Azure Rights Management を利用していない) でもかまいません
● 宛先に Gmail、Hotmail といったインターネットメールは利用できないようです。
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2.[保護ファイルの共有] – [保護ファイルの共有] をクリックします。
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      ※ RMS アプリケーションをインストールすることで、Outlook のリボン内にメニューが追加されています。
3.Microsoft Rights Management Services よりサインイン画面が表示された場合、サインインを行ってください。
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4.[閲覧者-表示のみ] を選択し、[今すぐ送信] をクリックします。
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5.メールが送信されます。

> メール受信者

1.受信したメールを開きます。添付ファイルや本文に対して、自動的に変更がされています。
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2.添付ファイル (ここでは Excel ファイル) を開きます。 サインインを求められた場合、サインインします。
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3.アクセス制御がされています。
[ファイル] メニュー内の [名前を付けて保存] や [印刷]、[共有] 等のメニューは利用できません。
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■ 利用例② 画像ファイルや PDF ファイルに保護

画像ファイルなど IRM の対象外のファイルにもアクセス制御が可能です。画像ファイルおよび PDF ファイルに対して保護をかけて共有してみます。 ※ PDF ファイルは IRM の対象ですが、専用のリーダーが必要。

> 保護を設定するユーザー

1.保護をかけたいファイルを右クリックし [RMS による保護] – [その場で保護] – [*- 社外秘(閲覧のみ)] をクリックします。
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● 組織で定義されているテンプレートを選択しています。
● 自分でアクセス許可を設定したい場合 [カスタム アクセス許可] より可能です。

2.保護がかかり拡張子やアイコンが変更されたことが確認できます。
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3.保護をかけたファイルを共有します。ここではライブラリに保存してみます。
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> 共有されたファイルを閲覧するユーザー

共有されたファイルを開きます。
[保護されたファイル] ダイアログが表示された後、共有アプリケーションを利用して画像ファイルや PDF ファイル等の保護がかけられたファイルが開きます。(Office ファイルの場合は Office クライアントで開きます)
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■ 利用例③ スマホや iPad から開いてみる

> メール送信者

1.Outlook でメールを作成し、ファイルを添付します。
2.[保護ファイルの共有] – [保護ファイルの共有] をクリックします。
3.[閲覧者 – 表示のみ] を選択し、[今すぐ送信] をクリックし、メールを送信します。  

   > メール受信者
ここでは、iPad で開いてみます。App Store よりあらかじめ RMS Sharing アプリをインストールしておきます。
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1.保護されたファイルが添付されたメールを受信しました。
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2.添付ファイルを OneDrive に保存します。(操作はブラウザー版 Outlook で行っています)
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3.添付ファイルを保存した OneDrive からファイルを開きます。
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4.RMS 共有アプリで開きます。
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5.サインインします。
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6.保護されたファイルが RMS Sharing アプリによって閲覧できます。
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■ 利用例④ 保護されたファイルを Skype で共有してみる

RMS 共有アプリケーションで保護がかけられたファイルを開いた状態で、Skype でデスクトップ共有を行ってみます。 

> 共有した方
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> 共有された方
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■ 利用例⑤ 追跡してみる

保護がかけられたファイルを追跡してみます。   

> ファイルに保護設定

1.保護をかけたいファイルを右クリックし [RMS による保護] – [その場で保護] – [カスタム アクセス許可] をクリックします。
2.ユーザーを指定し、[閲覧者 – 表示のみ] を選択します。
さらに [他のユーザーがこれらのドキュメントを開こうとしたときにメールで通知する] [これらのドキュメントへのアクセスをすぐに取り消せるようにする] をオンにし [適用] します。
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3.ファイルを共有します。(メールで送信しても OK)  

> 追跡

1.ファイルが開かれたら表示される通知メールはこんな感じです。
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2.追跡したいファイルを右クリック – [RMS による保護] – [使用の追跡] をクリックします。
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3.追跡画面が開きます。ファイル名をクリックします。
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4.ファイルの詳細画面が開き、誰がいつ開いたか、誰がいつアクセスを拒否されたかが一覧表示されます。
また [アクセスの取り消し] を利用することで、ファイルの権限を取り消すことも可能です。
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どこでファイルが開かれたかを地図でみることも。
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奥田 Bunny

Visio : Visio 2016 は IRM が使えます!

 

石田です。

Office 2016 がリリースされました。

こちらに新しい機能の概要が載っているので、この内容をベースに Visio 2016 の新しくなった機能を簡単に画面ショットつきでまとめてみました。

 

■ スターター ダイアグラム (図面)

Visio では基本的に、図面を新規作成をしたときには、ページ上は真っ白で図形は配置されていませんが、Visio 2016 では、[基本フローチャート] や [詳細なネットワーク図] などの一部のテンプレートに「スターター ダイアグラム」というサンプルが用意されていて、サンプルの図面やちょっとした編集のヒントがページ上に描かれています。

このままこの図面で完成!っていうわけにはいかないですが、作成の参考にはなりますし、合わせていくつかのヒントが記載されているので、あまり詳しくない方にもやさしいかな、と思います。

starter

 

■ 操作アシスト

Visio に限らず、Office 2016 には操作アシストという操作や設定の支援機能があります。

「実行したい作業を入力してください」と書いてある操作アシストのボックスに、やりたいことや知りたいことを入力すると、候補が表示され、設定のオン / オフを実行できたり、設定画面が表示されたり、ヘルプへの誘導が表示されたりします。

たとえば、、、

Visio で [図面の保護] の設定をするとき、リボンの [開発] タブを表示して、[ドローイング エクスプローラー] からダイアログ ボックスを表示するのが一般的なのですが、[開発] タブを表示していなくても、キーワードを入力してダイアログ ボックスを表示したりできます。

"調べたい" ときと、どこにあるのかは知ってるけど "こっちのほうが早い" ときと、使う理由はさまざまですが、ちょっと賢いヘルプとして活躍してくれそうな気がします。

ただ、、、どんどん私がモノを覚えなくなるような不安もあります。。。

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■ クイック インポート

もともと Visio にはデータ リンクという機能があって、Excel や Access、SharePoint リストなどのデータを図面にインポートして、図面ページ上の図形とリンクし、図形データとして格納する、という機能があります。

大まかな手順として、

1. データをインポートする

2. 図形にデータをリンクする

3.(必要なら) データ グラフィックを設定する

という操作を行います。

Visio 2016 では、データソースが Excel の場合に限って、「データをインポートして、なおかつ、図形のテキストと一致すればリンクまでやりますよ。データ グラフィックもつけます。」という機能が追加されています。

 

たとえば、Visio で作成した座席表と Excel で作成した社員のデータがあるとします。

 

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クイック インポートを実行してデータソースとなる Excel ブックを指定すると、こんな感じ ↓ でインポートや図形とのリンクが実行されます。

もちろん今までどおりのウィザード形式の手順での実行も可能ですので、「これだったらクイック インポートで OK かな」というときに使うものでしょうね。

そもそもインポートしたいのが Excel ブックのデータではないとか、取り込む列や行を指定したいという場合は [ユーザー定義のインポート] から、今までと同じようにウィザードで実行し、図形とのリンクを行います。

quick2

 

■ データ グラフィック

データ グラフィックは Excel の条件付き書式のような機能です。

"図形データ" に登録されている情報を使って、図形のそばに文字列を表示したり、図形の色分けをしたり、アイコンを表示したりできる機能です。(こちらでも紹介しています。)

Visio 2016 では、データ グラフィックの設定がしやすくなっていたり、グラフィックの種類が少し増えたりしています。

(この色がいいかどうかは別として) 座席の色を部署ごと色分けする設定をしてみました。
色が気に入らなければもちろん編集できます。[編集] からアクセスしたダイアログ ボックスは Visio 2013 と同じです。

datagraphic

 

■ IRM の適用

やっと!Visio でも IRM (Information Rights Management) が利用できるようになりました。

IRM の詳細はここには書きませんので、このあたりでご覧ください。

意図しない図面の持ち出しに対して、印刷の制限などの要望が多かったので、Visio 2016 を使う一番大きなメリットかもしれません。

IRM

 

 ■ 図形のデザインが少しかっこいい&増えている

一部の図形、特にフロアプランや用地計画などで利用されるステンシルの図形のデザインが新しくなっていました。

下図は、[オフィス レイアウト図] テンプレートで、机やテーブル、植木なんかを配置した図面です。

同じシェイプを使っていますが、Visio 2013 と Visio 2016 ではデザインに違いがることがわかります。

これが、「モダンになりました。」ということなのですね。

あと、、、[オフィス用アクセサリ] ステンシルにビリヤード台や卓球台なんていうシェイプが増えていたので、ビリヤード台を置いてみました♪

stencil

 

まだまだこれから Office 2016 全体を見ていかねばなりませんが、まずは Visio 2016 の新しい機能のご紹介でした。

 

-Kanoko Ishida

Visio : Office 365 の資料作成におすすめのステンシル

 

Visio では、シェイプ (図形) を図面ページに配置して図面を作成します。

もともと Visio に入っているシェイプだけではなく、マイクロソフトのサイトなどでたくさんのシェイプが公開されているので、これらをダウンロードして自分の Visio (を使っている PC) に取り込んで使うことができます。

最近、資料作成でよく使っているのが New Office Visio Stencil のシェイプ。

こんな感じ ↓ の Exchange や SharePoint、Lync & Skype for Business などのシェイプが提供されています。

Visio には [プレゼンテーション モード] という全画面表示モードがあるので、図形へのハイパーリンクの設定と組み合わせて、複数の図面ページをいったりきたりするプレゼン資料を作るというのもおすすめです♪

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以下は、シェイプのダウンロード等についての補足です。

 

■ シェイプやテンプレートなどのツール ダウンロード サイト

Visio の製品サイト にアクセスすると、トップページにどーんと無償シェイプのご案内がでていると思うので、まずはこちらにアクセスしてください。もしくは こちら からどうぞ。

[Microsoft Visio シェイプ & ツール集] のページにアクセスして必要なファイル等をダウンロードします。

ツールによってダウンロード後の操作は異なります。

インストール手順がページ上に掲載されていたり、ダウンロードしたファイル一式の中に、セットアップ手順の記載されているドキュメントが入っているので、それにしたがって操作します。

setup.exe を実行するとテンプレートとシェイプ (ステンシル) がインストールされるタイプもあるし、zip されているステンシル用のファイル (*.vss や *.vssx) をダウンロードして、適切な場所に自分で配置するタイプもあります。

たとえば、現場での作業指示書や見取り図の作成を作成するときに利用されている、『動く作業員 Ver 2.0』 というツールの場合は、ダウンロードした zip ファイルを解凍し、中に入っている setup.exe でセットアップを実行すると、テンプレートが用意され、テンプレートを開くと動く作業員のシェイプが含まれたステンシルも表示されます。

このステンシルは、[Visio 無償図形集] の中に入るので、ほかのテンプレートを使っているときなども、[その他の図形] → [Visio 無償図形集] → [動く作業員 ver2.0]  から開くことができます。

ツールの中には、32bit にしか対応していないものも多数あるのでご注意を。

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■ シェイプのダウンロードと [個人用図形] への保存

ステンシルは *.vss や *.vssx というファイルで管理されます。

使用するステンシルのファイルを、[その他の図形] → [ステンシルを開く] から指定して開いてもよいですが、頻繁に使うステンシルは、呼び出しやすいように、[個人用図形] フォルダーにステンシルのファイル (*.vss、*.vssx) を保存しておきます。

たとえば、上でご紹介した New Office Visio Stencil からダウンロード センターにアクセスし、「OfficeSymbols_2012and2014.zip」 をダウンロードして解凍すると、複数の *.vss ファイルが入っているので、この中からことがわかります。このファイルを Documents\個人用図形 にコピーします。

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そうすると、[図形] ウィンドウの [その他の図形] → [個人用図形] で一覧を使ってステンシルを選択できるようになります。 

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標準のステンシルだけでもかなりの数ですが、それでも思うようなシェイプがない、クリップアートでは限界、というような場合は、Visio の無償シェイプを活用するとよいです。

[個人用図形] に入れておけば、使い勝手がよくなるし、ステンシルの管理もしやすくなります。

 

-Kanoko Ishida

Office 開発 New (Office Add-ins)

Office アプリ開発の新機能についてのまとめです。

■ まず少し Office 開発についての説明から

  2013 から Office 開発の新しいモデルとして、Office 用アプリ (Apps for Office) が登場しました。
これまで Office 開発で行えていた VSTO (.NET 開発) や VBA がなくなるわけではありませんが、Office 開発を行う際の一つの選択肢として利用できるものです。

特徴は、

  • マルチ デバイス対応
      デスクトップ版の Office だけではなく、Office Online (ブラウザー版の Office) やモバイルアプリでも動作するよう開発可能。
      現在、Office 365 をはじめとするクラウドサービスの普及にも伴い、Office ファイルをさまざまなデバイスから開くことが当たり前になってきているので、開発した内容が同じコードで、さまざまな端末上でも動作できるようになるっていうのは、この開発モデルを利用するメリットの一つといえます。
  •  開発は HTML,JavaScript がメイン
     
    .NET コードによる開発ではなく、HTML と JavaScript により開発します。HTML と JavaScript により開発した Web ページを任意の Web サーバー (もしくはクラウド上でも) にホストし、Office からネットワーク経由でアクセスして動作させます。
     
    開発した Web ページと、Web ページをアプリとして実行中の Office ファイルとのデータのやりとりには、専用の API (Office.js) を利用します。
  • マーケットプレイスを利用してアプリ インストール/アプリ展開できる
     
    Office ストアっていうマーケットプレイスがあり、開発したアプリはそこで展開 (販売) できます。HTML+JS で開発可能であることと合わせて、マイクロソフト技術の開発者ではなくても、利用者の多い Office のアプリを開発し、そこで販売が行えますし、またユーザーにとっては自分にとって便利なアプリを Office ストアから購入・インストールし、利用できます。
      企業内のみでの展開を行いたい場合には、企業内カタログと呼ばれる専用ストアを社内に用意して利用可能。

■ 利用方法

   アプリは Office ストアもしくは企業内カタログから Office ファイル上に追加して利用するのが基本です。
   たとえば、Excel だと、リボンの [挿入] タブから [ストア] をクリックし、Office ストアから使いたいものを追加。

     OAddins1
    作業ウィンドウに表示されるタイプや、本文上に表示されるコンテンツっていうタイプがあります。
    もちろん開発者がどちらか選べるってことです。

     OAddins2
   Outlook の場合、下図のようにメールや予定の閲覧画面に表示するタイプもあれば。
    メールや予定の作成画面に表示するタイプも。

     OAddins3

■ 直近の UPDATE 情報

と、ここまでまず概要でしたが、先日 Chicago で開催された Ignite で聞いた Office 用アプリについての Update をまとめておきます。

① Apps for Office (Office 用アプリ) という名前が、Office Add-ins に変更

  呼び方が変わりました!
 
 
個人的には、Apps for Office、日本語だと Office 用アプリって、名前がようやく浸透し出したのに、ここで変えちゃうの? という気持ちもありますが、Office Add-ins って名前のほうが、Office のアドインとイメージしてもらいやすそう!と思います。

  まだまだ MSDN 等の日本語記事は Office 用アプリのままですし、英語記事でも Apps for Office 記載のものがいくつもあるので、しばらく両方の名前を知っておいたほうがよさそうですね。Visual Studio の開発テンプレートも、Apps for Office って名前ですし。いまんとこ。

② Excel for iPad

  いままで Excel for iPad では Office Add-ins は動作しませんでしたが、サポート対象となったようです。まだ私も試せていませんが、近々テストしてみたいと思います。テストした結果これは!って内容があればまた Blog UP します。

引き続き iPad 版の他の Office もどんどん対応してほしいですね。

③ Word Online に対応

  Office Online (ブラウザー版の Office) では、Excel、PowerPoint、Outlook、あと Access (SharePoint 上で動作する Access アプリ) のみが対応していましたが、Word も対応の仲間入り。

④ Office.js のバージョンがシンプルに

  Office.js は Office Add-ins 開発時に利用する API で、Office Add-ins の実体となる開発した Web ページと、Web ページを Office Add-ins として実行中の Office ファイルとのデータのやりとりに利用するものです。

  これまで Office 2013 が出たタイミングだと、1.0 バージョン。Office 2013 SP1 が出たタイミングで 1.1 バージョンとなり、もちろん利用できる API 機能が増えました。今後も増えていくことが想像できます。

  CDN 参照する際には、https://appsforoffice.microsoft.com/lib/1.1/hosted/office.js を利用しますが、1.0 のときはこれが、https://appsforoffice.microsoft.com/lib/1.0/hosted/office.js としていたのですが、シンプルに https://appsforoffice.microsoft.com/lib/1/hosted/office.js で利用できるように。

 

以上、また目だった UPDATE があればまとめたいと思います。
あ、
dev.office.com もちょっと内容新しくなりましたね。JavaScript API Tutorial が、これから開発をはじめるかたには便利かとー

奥田 うさぎ

Visio の図形の色をまとめて変更する

自作のオリジナル ステンシルに入っているマスター シェイプを編集して色を変更しても、図面上の図形の色が変わらないと、先日のセミナーでご質問をいただきました。仕組みとその解決方法について書きます。

ステンシル (自作でも、もともと Visio で標準的に用意されているステンシルでも) からマスター シェイプを選択して図面上に配置したとき、

 

ステンシル → 図面

ではなく、

ステンシル → [図面ステンシル] へコピー → 図面

という流れで配置されています。

 

図面上に配置されているのは、[図面ステンシル] に含まれているシェイプ、ということです。

そのため、図面に配置済みの図形の色をまとめて変更したいのであれば、ステンシルではなく [図面ステンシル] のマスター シェイプを編集する必要があります。

 

下図は、私が作成した [座席] というステンシルです。このステンシルのマスター シェイプを使って図面を作成しました。

(ステンシルの作り方の一例→ http://www.microsoft.com/ja-jp/visio/2013/tips/visio27.aspx )

緑色の座席が 8 個あります。これをまとめてほかの色に変更したいので、[座席] ステンシルの緑色のマスター シェイプを編集したけれど、図面上の緑色の図形は変わらなかった!というご質問です。

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[図面ステンシル] を表示して、この図面を作成する過程で利用されたマスター シェイプの一覧を確認します。

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この時点で図面上で使われているマスター シェイプ、すでに図面上からは削除されたマスター シェイプなどが [図面ステンシル] に表示されます。

[図面ステンシル] を表示しておくと、ステンシルを切り替えたりする手間を省いて、同じ図形を選択しやすくなります。

 

[図面ステンシル] で緑色のマスター シェイプを右クリックして [マスター シェイプの編集] を行います。

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編集用の画面が表示されます。

図形の色を変えたいのであれば、図形を選択して塗りつぶしの色を変更します。

編集が終わったら右上の [×] で編集用の画面を閉じます。

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表示されるメッセージで [はい] をクリックします。

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[図面ステンシル] のマスター シェイプが編集され、図面上の図形の色も更新されます。

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[座席] ステンシルのマスター シェイプは更新されていません。これが正しい状態です。

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ちなみに、いったん配置したけれど図面上から削除した図形のマスター シェイプが [図面ステンシル] に大量に残っていることがあります。これが原因でファイル サイズが大きくなってしまうことがあるので、不要なものは [ファイル サイズの縮小] で [使用されていないマスター シェイプを削除する] で削除してください。

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-Kanoko Ishida

SharePoint 2013 ライブラリ列と Office ファイル連携 InfoPath 編

SharePoint ライブラリ列と Office ファイルの連携 InfoPath のやり方です。

1.まずは InfoPath でテンプレートを作ります。

2.完成したら発行です。発行ウィザードで、
① 発行先 SharePoint サイトの URL を入力
② [フォーム ライブラリ] を選択
ここで、Enterprise 機能が利用できる場合、
[このフォームをブラウザーで入力できるようにする] をチェックするとブラウザーで開くフォームになる
③ [新しいフォーム ライブラリを作成する] を選択
   ④ ライブラリに名前を付ける
   ⑤ ライブラリ列に表示したいフィールドを [追加] をクリックして追加する。
この際、[データシート ページまはたプロパティ ページを使用してこのフィールド内のデータを編集することをユーザー
に許可する] をチェックいれると、ブラウザー上のプロパティ編集画面での編集も行えるようになる
TemplateInfoPath1

発行が完了すると、テンプレートの設定がされた状態のフォームライブラリがサイト内に出来上がります。

<利用イメージ>

  ① フォーム ライブラリで [新しいドキュメント] をクリックする
InfoPath テンプレートが開く
(Enterprise 機能が利用できる場合は、InfoPath クライアントではなく、ブラウザーでフォームを開くことも可)
内容を入力し、ライブラリ内にファイルを保存する
ライブラリにファイルが保存され、フォーム内に入力された内容は列に反映される
TemplateInfoPath2

 

InfoPath の場合、フォームをライブラリに発行する際に、入力項目のどれをライブラリ列と連携するか、またさらにブラウザー上での編集を許可するかどうか設定できます。
ファイルのプロパティ編集画面をブラウザーで開いた際、発行時にブラウザーでの編集を許可したプロパティのみ編集が行え、もちろん行った変更は、フォーム内の値に反映します。